展示会の脇役という範疇を超えた「幕」と呼ばれる販促ツール
小規模~大規模まで、各地のイベントに行くと、必ずと言って良いほど見かける懸垂幕や横断幕。とくに「これはどうみても既製品ではないオリジナルだろう」という幕が増えてきました。
出店ブースを回る楽しみも最初はブースの展示物だったりしますが、そのうち慣れてくると、ちょっと変わった個性のあるオリジナル幕に目が行くようになり、文字通りそれを旗印にめぐっていたりするものです。
イベントにもよりますが、とくにマンガやアニメ系の展示会で面白いのがこのオリジナル幕。どこにもない個性が満開といった感じの力作が多いので、ともすると展示会の名脇役というような表現では言い切れていないのではとさえ思えるときもあります。
ところでみなさんは、「懸垂幕・横断幕とは?」という質問をぶつけられたとき、はっきりとした答えを返せるでしょうか?では、「懸垂幕と垂れ幕の違いとは?」という質問に対してはどうでしょう。
実はこれら、横長か縦長かの違いだけなのです。懸垂幕と垂れ幕は同じもので、ただ単に呼び名が違うだけ。正式名称が懸垂幕です。壁などに縦に垂らして使うので懸垂幕といいます。横断幕とは横長の幕で、壁に貼りだして応援メッセージなどを届けるものです。
過密傾向のイベント開催頻度。「幕」をどう活用するかがカギ
日本国内では、ここ数年、イベントの開催数がうなぎ登りに増えています。なぜかというと、これまでのようなマス・コミュニケーションのやり方では、客の心をつかんだり引きつけたりすることができなくなってきているからです。
展示会を各地できめ細かく開催して、対面式の対話を通して客の反応をつかむ。それを会社に持ち帰って製品改良につなげたり、新しい発行物のヒントにしたりといった具合です。
したがって、とくに経営者のみなさんは、オリジナル幕や懸垂幕・横断幕といった展示会の必須アイテムについては、その使われ方などを知っておいていただきたいもの。必ずお世話になる販促物です。
展示会トレンドとオリジナル幕、懸垂幕・横断幕の活用法
●マス・コミュニケーションではつかめないユーザーの気持ちやニーズを、展示会を開催して直接対話し、製品開発などに生かす。
●会場における懸垂幕・横断幕の役割は、“単なる案内板の代わり”という役回りでは済まなくなってきている。キャラクター性・独自性が大事。
●独自性を発揮する幕として人気を集めているのが、オリジナル幕。展示物の特徴や主張を、一言でどう表しどこまで目立たせるかがポイント。
●幕と呼ばれるものは四隅にハトメ加工がされていて、壁面などに紐で固定して使うもの。展示会のブース位置によっては壁利用ができないので注意。
●それぞれの幕は価格が非常に安いので、のぼり旗やミニのぼりなどとの組み合わせで、ブース周辺を賑わすこともできる。