イベント会場のオリジナル幕が、ミニチュア版で商品に
相撲観戦などをしていると、素人が制作したとは思えない立派な横断幕がテレビ画面に映し出されることがあります。プロの職人さんが応援団の中にいるのかなと思いきや、この横断幕のプロ仕事は、幕づくりの専門店に依頼して作ったもの。
簡単なスケッチを鉛筆書きしてお店に持参すれば、その場でフルカラーの仕上がり見本を作って見せてくれるというのでビックリです。ところで懸垂幕・横断幕とは別に、最近ではオリジナル幕を作る人も増えていて、これが知る人ぞ知るちょっとしたブームになっているのだそうです。
コミックマーケットをはじめ、自作のキャラアニもので展示会が大盛況になる時代ですから不思議ではありませんが、“オリジナル幕のブーム”とは、自作のミニチュア版オリジナル幕を作ることなのです。
通常オリジナル幕とは、懸垂幕・横断幕の形状や形式を使って、告知内容や色・柄などをオリジナルで仕上げたという展示会用の大きなサイズを思い浮かべますが、ミニチュア版のオリジナル幕とは、縦が20㎝、横が5~7㎝ほどの小さなものです。
来場者はこのミニチュア版オリジナル幕を買ってどうするのかというと、自宅にコレクションして展示会の記念品・思い出にするのだとか。その昔、旅行に行くと必ずご当地のペナントを買ってきて壁に飾ったという世代なら、あのペナントがオリジナル幕に代わったと思えば理解できるでしょう。
固定概念を捨ててしまえば、どんな幕でも売り物にできる
フィギアの人形が大ブームを起こして、いまやマニアは世界中に広がっていますが、それと同じ現象が、オリジナル幕でも起きるのでしょうか。「懸垂幕・横断幕とはこんな使い方をするもの」、「オリジナル幕とはこうやって使うもの」という固定概念を外してしまえば、何でもありで、また違った世界が開けるのかも知れません。
実物大を壁に掲示するだけが、幕の役割ではない?
●新しいムーブメントを起こすには、発想の転換と固定概念の払拭が大事。
●懸垂幕・横断幕とは、オリジナル幕とはという、決めつけから離れてみる必要も。
●すでにキャラクター入りのミニチュア版オリジナル幕が多数販売されている。
●実物大のオリジナル幕と同じミニチュア版オリジナル幕をつくれば、さまざまなイベントでも記念品として販売できるのではないか?
定期開催のイベントならその回ごとにテーマがあり個性があります。しかし考えてみると、その回のイベントを象徴するような新発想の記念品は、これまでなかったような気がします。敢えて、四隅のハトメ加工も何もかもをそのままに、新しい記念品開発を作ってみても面白いのではないでしょうか。